桜のつぼみのお話には、つづきがあります。
桜のつぼみが膨らんできたので、お花見のお話をしていた時でした。
「満開の桜、きれいでしょうね~」
「桜の花が散るのはみたくないな・・・
風さそう、なんやったかな・・・風さそう、忘れたな~」
「風さそう? んっ???????」
なんだろう?誰かの句?
こういうときは、スマホで検索!見つけました!
「風誘う花よりもなお我はまた春の名残をいかにとやせん」
浅野匠守の辞世の句、大石蔵之助はこの主君の辞世の句を読み、その仇討ちを決意したと書いてあります。
ちょっと軽い気分で調べたのですが、
この歌の意味を読んでいくうちに胸が締め付けられるような思いになりました。
「このやさしい春風が、私を美しく桜の花のように散ろう散ろうと誘うのだが、私はやり残したことがあるのだ。この若い身空で、あの世へ旅立つことをどのように伝えたらいいのだ」
歌で表現された心の思い、伝わってきました。
帰り際、奥さんとさくらの木を見上げ、ひとこと。
「さくら、咲き始めましたね。」