先生、私の眠剤が一番この人に合うみたい。
そう言って、タナカの処方してない眠剤を、
奥さんは彼に、コッソリと飲ましている。
様子を見ていると、奥さんの内服薬が合うと言うより、
奥さんの愛情が、彼を穏やかな眠りに誘うようだ。
奥さんの独り言や、周りでソロソロとされる家事の音。
そんな、日常の夫婦の生活の音が、彼を穏やかにしている。
やっぱり、家は素敵だ。こんな素敵な生活の『音』に溢れている。
先生、入院の時は、こんな風に穏やかやと思わんかったから、
心配で、ホスピスも申し込んでおいたりしたんやけど、
やっぱり、この人、住み慣れたこの家で、私の傍で、居らせたい。
その方が、幸せや思うとるんです。覚悟もできてますさかいに。
きっと、この人もそれの方が、穏やかや思うんですわ。
そう思いません?そうでしょ。今も、私の声でこんなにも、
良い顔でスヤスヤですもんね。ありがとうございます。
本人のリビングウィルは、どこまで行ってもわからない。
でも、わかろうとする努力はどこまでもできるだろう。
奥さんのそんな努力の傍で、僕らは特に何をするわけでもなく、
そっと話を聴かせてもらえればいいのかな。。。
往診の後、急いで息子の成人のお祝いの席へ。
僕の両親は他界してて、息子の成人を見れなかったが、
妻の両親に、お祝いして頂けた。本当にありがたい。
僕の孫が成人になる時、僕も居ないかもな。って、ふと思った。
今を一生懸命に生きよう。僕にできることはそれだけだ。
今日も『ザイタク』は素敵だった。
やっぱり、愛は必ず 最後に勝つだろう。
正夢、良かったら聴いてください。
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