死ぬために帰ってきたんじゃないの。
なんか楽しくなる話、したいじゃない。
昨夕、来週の命がないかもと緊急で、
酸素をして、お家に帰ってこられた。
早速往診して、症状緩和と酸素の調整。
そして、今日の朝一で、食事の調整を。
食道がんで60歳代のお父さんは、
最期は娘に逢いたいと希望され、
外国で暮らす娘さん達も緊急帰国。
お家に着いて、医療用麻薬を調整して、
その間に、経口摂取の可能性を探る。
食道がんがあって通過障害があるけれど、
一口量と形態を工夫すれば何とかなりそう。
551のパインアイスがちょうどあったので、
2センチ角のサイズに、砕いて、食べてもらった。
食べることは、もうとっくに諦めていたのか、
恐る恐る食べ始め、そうすると、少し笑顔が。
これ甘すぎやわ。先生、ノンアルあかんの？
欲を言えば、普通のビールがええんやけど。
笑顔が希望の顔に変わってきた。もちろん！
ビール良いですよ❣❣❣退院祝いしましょう。
炭酸とろみとか使いながら、食べることを諦めない。
今日は帰国した娘さんらと一緒に、お話ししていたら、
冒頭の言葉が、奥様から。昨夜は、ビールで乾杯した。
ご家族の目が明るくなって、希望の光が戻ってきた。
今度は、もう一度、家族全員で万博に行きたいそうだ。
さあ、ザイタクを始めよう。
素敵なケアマネさんに至急連絡。担当をお願いした。
福祉用具屋さんにティルト車椅子とリフトの手配調整。
土曜日だけど、みんな愛に溢れている。
そろそろね、
口にしてもいいだろう。
すべては愛だってことを。
良かったら聴いてください。
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