時代遅れが時代最先端

彼女はあと2年で100歳を迎える。

今年の3月までは、伝い歩きで、

トイレにも、台所の冷蔵庫にも、

20年以上通っている美容院にも、

行けていたと、今日も話された。

 

心臓も、肝臓も、膵臓も、関節も、

長年使ってきた。100歳年齢相応だ。

 

 

膵臓の機能も100歳だから、血液検査で、

調べたら、糖尿病の検査値になっている。

 

で、彼女の人生に沿っていない治療薬、

相応しくない糖尿の高価な注射なんかで、

コントロールしようとすると、しっかりと、

身体が拒絶反応を起こして1ヶ月長期入院。

 

 

超高齢者の1ヶ月入院は寝たきり確定、、、

回復期リハなんかで、取り組んだとしても、

半年以上の入院加療を要したりなんかする。

 

 

 

切り札はやっぱり、ザイタクリハビリ。

 

最後の最後まで、お身体全部使って天寿を全うしたい。

そんな時、決まって邪魔をするのは、医療依存度だ。

 

ザイタクリハビリでは、医療依存度をコントロールして、

訪問看護時に、積極的に、リハビリテーションを構築する。

 

キーワードは、スピードとタイミングと腹臥位療法だ。

そして、その中心には、サイコロジカルヴィクトリー。

 

 

今日は、退院後10日目。サービス担当者会議。

ほぼ寝たきりだった彼女。身体を起こし、お化粧して、

大好きな僕の訪問診療を、心待ちにしておられるまでに。

 

排泄の自立支援を続けてくれているヘルパーさん達。

腹臥位療法を学び実践してくれている訪問看護師さん達。

訪問入浴等々サービス調整、細かく速く動く素敵なケアマネさん。

そして、お母様の復活を心から願っている娘さん達ご家族。

 

みんなが居て、ザイタクだ。

 

サービス担当者会議では、寝返りが上手くなった彼女と、

立ち上がり・立位・歩行の評価を、みんなで行った。

 

ポータブルトイレでの排泄と、20年通う芦屋の美容院。

これが次の目標。そこまでのスモールステップを、

丁寧に、確実に、そして、もちろん楽しく、組もう。

 

 

分業や効率化の波が押し寄せる在宅医療の世界。

 

それと真反対に、そして、流行りのエビデンスに対抗し、

それぞれの暮らしにあったザイタクリハビリで、

ザイタク医療の世界をもっと素晴らしいものに。

 

時代遅れが時代最先端。

良かったら聴いてください。

 

 

 

 

毎日読んでいただき感謝申し上げます。

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