この人が弱っていくのを見たくなかったの。
お家で旅立つのが良いのはわかってるわ。
先生、私ね、そんな気持ちなの。だから、、、
弱っていくのを、見たくなかったんですね、、、

無駄な点滴を止め、医療依存度をちゃんと下げた。
そのことで続いていた血痰はほとんどでなくなった。
痛みもちゃんとコントロールできている。だけど、
愛したご主人が弱っていくのを見るのが辛かった。

認知症のある彼に、奥さんのこと好きか尋ねたら、
大好きや、って満面の笑顔で答え、指で〇をされた。
傍で聞いておられた奥さんは、笑顔で×をされていた。
きっと、この時間の事を、少したって振り返ったら、
この人の愛を思い出して、淋しく思うんでしょうね。
下の娘とか、ほんと、この人可愛がってくれたのよ。
だから今もね、娘が来たら、ずっとニコニコしてるの。
しょうがないのよね、、、こうして別れが来ることは、、
わかってる、わかってるのよ、先生、わかってるから、、、

がんの終末期、僕ら在宅ホスピスに関わるものは、
この気持ちを、いついかなる時も忘れてはいけない。
症状緩和やリハビリが上手くいってたって、
大切な人が、弱っていき、そして、別れが来る。
今週末が、彼と彼の大好きなご家族の最期の土日になるだろう。
どうかどうか、穏やかで幸せな時間が、そこにありますように。
良かったら聴いてください。
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