先生、看護師さん少し時間かかるみたいで、
来てくれませんか?妻が震えて苦しんでて。
在宅医療で急変時、対応できる医療者が動く。
たまたま僕が近い場所にいたので駆け付けた。

せんせ、、い、、しんど、、くて、もうアカン、、
腫瘍熱が上がってきてる。ちょうど最中。
今日は大切な娘さんの成人式前撮りの日。
ママ振りの本番の振袖じゃなくって、今日は、
写真館のレンタルの振袖で、とっても楽しく、
ご家族で、素敵な写真が撮れたのだが、、、、
午後になって、大好きなハンバーガーを、
ご家族で食べてると急に震えが来だした。
化学療法をしてた時の副反応の急変が、
家族みんなにフラッシュバックしてくる。
もうだめだ。どうしよう。死にそう。先生に電話だ。
って、なったらしい。このお電話が僕にはありがたい。

緩和ケアは、スピードとタイミング。
ファーストコールによって可能になる。
不安と全身倦怠感と震えが充満したお部屋に、
着いて、まずすることは安心してもらうこと。
すべきレスキューを、今日の楽しかった前撮りの事、
心配そうな娘さん達にお聞きし話してもらいながら、
お母さんをささえる娘さん達をまず笑顔にしておいて、
落ち着いてきた娘さん達の介助で、内服してもらった。
もうアカン、先生、死にそうや。って言葉が、
だんだんと、笑顔と共に冗談に変わってくる。
傍についている二人の娘さんは、僕の娘とよく似ている。
娘さん達は、この母親に、大切に大切に育てられたのが、
手に取るようにわかる。僕の言葉に耳を傾け的確に素早く、
大切なお母さんに、レスキューと声掛けをしてくれていた。
彼女がこのご家族を一生懸命に支えてきたのだろう。
ご主人と娘さん達も病気と闘うお母さんを懸命に支えている。

病気は、やっぱり、辛いこと。
だけど、こんなにも素敵なこと。
家族をささえてきた人を懸命にささえる家族。
ザイタクは苦しい。だけどやっぱり素晴らしい。
この仕事が出来ること、僕を、
支えてくれている全ての人に、
心から感謝したいと思った。
良かったら聴いてください。
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