ワタシはあなたにあなたにただ逢いたいだけ

寝たきりで、お家に帰って来たのは、半年前。

10月お誕生日には、階段を上って98歳お参り。

 

 

しかしながら、年齢相応の変化も出始めて、

誤嚥を繰り返す。軽度の誤嚥性肺炎が慢性化。

 

書道開始①

 

それまでも腹臥位療法に取り組んで、体幹を鍛え、

在宅生活を諦めてしまいかねない立ち上がりの強化。

ここに重点を置いて、チームで関わり続けてきたが、

誤嚥性肺炎が顕在化重症化し、立ち上がりも困難に。

 

書道開始②

 

このタイミングで、ベッド離床を諦めベッド上食事が始まり、

さらに、誤嚥を誘発するポジショニングになってしまって、、

これが通常のターミナル期の下降線をたどっていくパターン。

しかし、僕らは暮らしを諦めない。車椅子移乗を諦めない。

ポジショニングを諦めない。口からの食事を諦めない。

 

書道開始③

 

ここからの腹臥位療法は、食後誤嚥のリカバリー。

腹臥位療法の目的はステージごとに変化していく。

 

それらに加え、僕らの得意なリフト&ティルト車椅子導入。

導入には、チーム力の向上、チームでの学びが欠かせない。

 

訪問看護ステーションの看護師さんらを中心に、もちろん、

ご家族も巻き込んで、訪問ヘルパーさんらも、練習開始。

 

みんながリフト&ティルト車椅子に慣れると、

もちろんのこと、ご本人は、「これ楽や~~」。

 

移乗に、ご本人も介助者も、体力と時間を使わなくなると、

食事介助はもちろん安定してくる。なんと、生きがいにも!

そこに、心を配れる余裕が生まれてくる。これが大切。

 

書道開始④

 

 

今日訪問看護師さんから送られてきた動画。

昨日の忘年会で渡しておいた書道セット一式。

ご本人は書道の先生。プロの書道家。彼女に、

この書道セットで、もう一度挑戦して欲しかった。

 

 

目の前に出されたタナカからのプレゼント。

 

半紙を触ったり、筆を触ったり、

一切声掛けず、見守る看護師さん。

 

すこーし墨汁を入れて、

入れてみたよって言ったら、

無言で書き出された。そうだ。

 

サイコロジカルヴィクトリー。

 

 

電話口で先週僕に話されていたのは、

文字を書く時、気合が要る。今の私は、、、

そんな自信の無さを口にされていたのだが。

 

先週の訪問診療の時に、仰った言葉。

先生、ワタシね、先生のことが大好きなの。

だからねただあなたに逢えるだけでいいの。

 

この言葉の裏側にある彼女の本気。

そこに気が付ける感性を磨きたい。

 

「春」と書いた彼女の青春。一生青春。

サイコロジカルヴィクトリーは素敵だった。

 

今日はこの曲です。

良かったら聴いてください。

 

 

 

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