下山のガイドはもちろんするんだけど。

ベッドの準備や、

オムツの仕方、

ポータブルトイレの準備、

訪問入浴、

症状緩和のお薬の調整、

こんな感じのことは、

あっという間に準備できてしまうチームが、

僕たちのまわりにはあるんだが、

 

ご本人の、ご家族の、心の準備は、

どんなに頑張って、挑戦しても、

 

整うこともあれば、

最期まで、全く、

整わないこともある。

 

 

そんな時は、当然、苦しみが残る。

 

それは、患者さんやご家族、

そして、僕たち医療介護者にも、

苦しみが残る。

 

この苦しみは、本当にツライ。

 

未だに忘れることのできない苦しみを、

ご家族も、僕たちも、背負っている事がある。

 

どうすれば、良かったのだろう、、、、、。

 

一生懸命やっても、アカンもんはアカン時がある。

 

ときに、ここから開放されたら、

どんなに良いんだろうと、逃げ出したくもなるのだが、、、、

 

グリーフケアなんて簡単に言うけど、

どうしようもないほど、苦しい。

ご本人やご家族の苦しみに比べたら、

僕たちの苦しみなんて、大したことはないんだろうけど、、、

 

 

そんな苦しみが時々、フラッシュバックして、

もう嫌になるほど落ち込み動けなくなるのだが、

そんな時に限って、目の前で、

旅立とうとしている患者さんが、僕に言う。

 

 

せんせい、休みやのに、ありがとうな。

せんせい、私なんかやなくて、他の体調の悪い方を優先してあげて。

せんせい、はよ帰って休みや。倒れられたら困るさかいな。

せんせい、いつも、元気もらえるわ。病気が治ったみたいやわ。

せんせい、昨日な痛かったんやけど、薬飲んで我慢したんやで。寝てはると思って。

せんせい、缶コーヒーで悪いけど、もって帰って。車で飲んで。

せんせい、待ってるからな。また来てや。

、、、、、。

 

僕たちは幸せなことに、

待ってくれている患者さんがいる。

 

うまくいかないことがあって、

下手くそな医療をやっていても、

大目に見てくれる患者さんがいる。

 

どんなに苦しくても、どんなに不安でも、

僕たちに気を配る患者さんがいる。

 

24時間365日こうして続けていけるのは、

彼らがくれる『ゆとり』や『癒やし』や『優しさ』のおかげだ。

 

 

今の僕たちがザイタク医療をできるのは、

彼らのおかげであること、忘れずに、

 

そして、決して、歩みを止めてはいけない。

 

僕は足掻くぞ、必死にガンバるぞ。

 

ちょっと、メンタルが下がりかけたから、歩いてきます(笑)。

 

 

 

 

 

 


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ドキュメンタリー映画『けったいな町医者』関西地区ロードショーは、2月26日から。

映画『痛くない死に方』関西地方公開は、3月5日から。