白梅が散り、祖母が旅立った。
あれから20年。
ベッドサイドに座り、
白梅が咲くのを見ながら、
孫のタナカのイチゴの食事介助の中、
「章ちゃん、イチゴ美味しいね、梅キレイだね。」
そう言って、イチゴを喉につまらせながら、
それでも大好きな可愛い孫の介助を、
幸せそうにニコニコしながら、
それでいて息も上がって、
ちょっと苦しそうな、
そんな肺がんターミナルの祖母の顔が
今も目に浮かぶ。
あれから、20年。
あの祖母の家の庭の白梅は、
今年も咲いた。
あの日見た、『ザイタク』を目指し、
ここまで歩いてきた。
ずっと、それだけを考えて。
そして、今、それしかできない自分がいる。
普通に言うと、それを専門？っていうのだろう。
それしかできないこと。
それは悪いことでもないんだな、って最近思う。
もしかしたら、ボクの専門は、
『在宅医療』だ！と、
そろそろ言ってもいいかもな。
どんな医療行為だって、
どんな緩和ケアだって、
可能となる在宅医療。
そんな専門になってもいいかもだけど、、、。
いや、やっぱまだ、ボクは、
あの日と何も変わらない。
あの日見た以上のことは、
何もできない、何もしたくない。
あの日見た、『ザイタク』は、『在宅』じゃない。
そう、やっぱり、ボクは、
まだまだ『ザイタク』でいいや。
そして、これからもずっと、
『ザイタク』で行こう！と思っている。
今日もこんな歌が聴こえてきた。
なぜか、涙がでた。ちょっと、疲れてんのかなあ（笑）。
さあ、心をリカバリーしたら、また歩くぞ！
皆さん、良い休日をお過ごしください。
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