奥さんね、もしね、停電になったら、
このチューブの端っこをね、
チューって吸ってね、痰を取ってあげてね。
センセ、私からお父さんに吸うたお返しに
吹きかけたらあかんの?((笑))
お返しはどうしたらいい?((笑))
それはこのチューブに吹きかけるんやなくて、
唇にチュ~で好きなだけお返ししてあげて。
その僕らの会話を聞きながら、気切があって声は出せないけど、
お父さんは、お家に帰ってから一番の嬉しそうな顔だった。
悲しみや苦しみの中に、
このご夫婦はユーモアを見出そうと
必死に踏ん張っておられた。
その様子を見て、きっと大丈夫。
この家のザイタクは素晴らしいものになると確信した。
僕らもいつでも傍にいて駆けつけますからねと、
お父さんと固く握手して、訪看さんより先に家を出た。
このご家族。僕はきっとうまくいくと信じている。
このご家族の一大事。乗り越えてほしい。心から祈るばかりだ。
この神経難病はあまりに酷だけれど、
僕らも逃げずに傍にいます。約束します。
今日も訪問は学びの連続だった。
感謝、謙虚、笑顔。忘れてはならない。
僕らがそこにいさせてもらえることに
感謝し謙虚であり続けよう。学び続けよう。
そして、どんな時も笑顔であろう。
苦しいのは僕らではない。患者さんなのだから。
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