冬の秘湯。
好きな温泉がある。
高野山の麓にある温泉だ。
昔から何故か和歌山が好きで、
いつもなんかあったらそこに向かう。
それは太平洋や高野山の山々が、荘厳だからかな。
母が天国に旅立ち、
時間がなかなか取れなかったが、
コロナ第6波が来る前に、先日やっと、
そのお湯に浸かることができた。
露天風呂に一人浸かって空を見上げた時、
フッと力が抜けた。そして、ポロポロ涙が出た。
自分のルーツは、
両祖父母の暮らした倉吉や宝塚にあるように
勝手にこだわって力が入って生きてきた。
母が旅立ち、父のことは弟が面倒を見ることになり、
自分がこだわっていたことが、なんか、うーん、そうだな、、
なんか、泡のように消えてしまった気分で、フッと力が抜けた。
そんな時、高野山と太平洋は、やっぱり大きかった。
いつか、この場所も、故郷にしたいなと勝手に思って、
タナカの本拠地三田に戻ってきた(笑)
宮本浩次のアルバム『独歩』を聴きながら、
三田に戻ってきた。『冬の花』が妙に胸に響いた。
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