もう15年も前になる。
将来、医師の仕事はなくなる!って、
言い放った可愛い作業療法士さんと、
帰り道が同じ方向で、車で一緒に帰る事が多かった((笑))
その道中、彼女といつも呼吸リハや作業療法の話をした。
作業療法ってのも、日常生活動作、つまり、暮らしに
しっかりと入り込み、役に立たないとアカンよね
医者だけじゃなくて、作業療法も手作業だけじゃ生き残れないわって、
未来の作業療法のあるべき姿を日々探し、熱く議論した。
彼女のことを思い出す時、
肺線維症の独居患者さんを思い出す。
酸素をリザーバーマスクで10リットル流していた。
呼吸状態の良くないこの独居男性患者さん。
彼の日常生活動作を、彼女は一生懸命に評価し、
訓練を模索していた。彼のザイタク人生を模索していた。
在宅は困難に見えたが、それでも彼の希望、
家での暮らしを支えたかった。
一番難しかったのが、入浴だ。
彼の自宅に訪問し、彼女は風呂場で、
Tシャツと水着に着替え、ビショビショになって
入浴動作、洗髪動作、洗体動作の評価を行っていた。
肺線維症の方は、洗髪時に、呼吸状態が悪くなることを知っているからだ。
上肢を挙上し、頭からシャワーをかけると、時々息をこらえてしまうから。
彼が大好きな入浴中に、倒れたら、ザイタクが台無しになってしまう。
こんな評価が、リハビリの世界で普通に行われていた。
あまりにも、衝撃的で、感動的だった。
そして、医者としては脱帽だった。
医者だって、暮らしに役に立つ医療をしたいと、
その時、正直、悔しかったのを覚えている。
さあ、始めよう。
ザイタクリハビリという分野は、
まだまだ、奥が深い。学ぼう。みんなで。
今日は、素敵なお手紙をいただいた。
その背景の向日葵が素敵だった。
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