死亡診断は、医師しかできない。
それが日本の法律だ。
医師法に記載されている。
人が亡くなった時に、
医師が死亡を診断し、
死亡診断書を交付する。
タナカも医師なので、死亡診断ができる。
そして、死亡診断書を交付できる。
タナカの人生で初めて、
死亡診断書を書かせていただいた方は
「倉澤一馬さん」だ。
研修医二年目の秋に、初めて主治医をし、
大学病院での予診の最初から、死亡の最後までを、
経験し学ばせていただいた。
手術で腸管を縫わせていただいたのも初めての経験であったし、
術後人工呼吸器からの離脱ができず、ベッドサイドで
呼吸リハや摂食嚥下リハに触れたのも彼のときが最初だった。
そして、術後感染が重症化し、家族へのムンテラも初体験。
『死』の可能性についても、説明した初めてのことだった。
そして、医師として、全く力及ばず、治すことができなかった。
初めての死亡診断書を作成し、彼のご家族、彼の大切な奥様に、
ご説明したのを、まるで昨日のことのように思いだす。
一馬さん、僕はまだこうして医者ができるのは、
最初にあなたの診断書を書かせていただいたからです。
医者は、生涯ずっと患者から学ばなければいけない。
人生で初めてそれをあなたに教えていただきました。
ベッドサイドで、人工呼吸器装着したまま、
冬の高校生花園ラグビー大会をテレビで観ながら、
『ごはんですよ!』の海苔の佃煮をのせたお粥さんを、
元旦に、一緒に食べたこと、僕は忘れません。
心から今も感謝しています。
学びを止めるな。歩みを止めるな。
今日から研修医先生が、
ザイタクを学びに来てくれる。
感謝、謙虚、笑顔で、今日も頑張ります。
この十字架は、僕の宝物。
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