それでも、僕は、あなたを愛したい。それが素晴らしい人生だ。

冷蔵庫のお饅頭食べたでしょ?私のなのに。

カバンの中の保険証、あなた隠したでしょ?

しょーたろ、オカン死んだとき実印泥棒したやろ?

 

どれもこれも後で、自分で食べてたり、

彼らのすぐ傍から見つかった様子。

正直、患者さんで診ている時よりも、苦しい。

 

認知機能障害は、やっぱり辛い。家族も、そして、本人も。

友人が話していた。老人すべてが嫌いになるくらい

その苦しみは相当で、終わることがない。と。

本人も、そのイライラした不安の感情のコントロールが

できなくなっている。関わりを持つと、攻撃でしか愛情を返せない。

親子の間にそれが起こることは、残念やけどよくある。

もう20年近くその分野で学ぶが、まったく受け入れられないことも。

まして、それが家族内のことだったら、、、、その苦しみは相当だ。

 

 

相続のやり直しが決まり、今、そこに向き合っている。

両親ともに、認知機能障害が出現しだした3年前。

多くのことを犠牲にして、向き合った。

自分の息子や娘との時間は、殆ど無くなった。

妻や妻の家族のおかげで、子供らは立派に成長した。

これだけが救いだ。

 

遠い身内は、そんなことを知らない。と言うか、

その頃、それらすべてを見てみないふりをしていた。

母が死んだ今、それを証明しろと、言われても、

正直、難しい。だってそうでしょ?

オマエは、認知症だ!と両親を病院に連れて行って証明しておけ。

さもないと、その関わりはすべて嘘だ。なんて、そんな話ある?

 

悔しさでいっぱいだが、それは僕の身の上話で、

もうこれ以上、自分の患者さんに迷惑はかけられない。

と言うか、この経験をすべて自分自身の力に変えなくっちゃ。

それが、今はもうここにはいない母や祖父母への最高の供養なんだから。

 

 

 

認知機能障害のある暮らし。

この生活再建(リハビリテーション)に、

僕は、今、一生懸命に取り組みたい。

いつでも何でもご相談をお待ちしております。

 

こんな珍しい素晴らしい人生。

愛する人に愛されていたい。

良かったら聴いてください。

 

 

 

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