『ザイタク医療』の連載を一昨年、
日本医事新報の識者の眼で書かせて頂いた。
研修医の先生が回ってくる度に、
そのコピーをお渡ししているのだが、
今週の研修医くん、この記事に目が止まった。
→コチラ
スーパーローテーション(あちこちの診療科を回り勉強する仕組み)。
これは、正式には新医師臨床研修制度、と呼ばれているもので、
研修医の教育の制度、未来の医療を支える若いお医者さんの育て方。
25年前、僕の同級生が急死し、
研修医教育現場が見直され、
日本国内の研修医制度改革が行われ、
今のスーパーローテーション制度ができた。
ちなみに、
胸部心臓血管外科教室に入局した僕の研修医時代の労働時間は、
月で計算すると、20時間/日×7日×4週=560時間労働。
現在の労働基準の上限は、1日8時間労働に約2時間残業で、
約200時間労働を上限にしている。。。。。。。
そして、ちなみに、1ヶ月の給与が5万5千円だった。
同級生が急死し、コレらの実態調査結果を受けて、
スーパーローテーション制度が出来上がっていくのだが、
タナカなんて、対して頭も良くなくて、不器用だから、
それぐらいの労働時間というか、強制的な勉強時間がないと、
医者として人の命を預かる人間には成れていなかったと思う。
しかしながら、そこは本当に壮絶な時間であり、
医療界の陰湿な部分は、残念ながら否定できない。
僕は、幸い命を落とさず、今を迎えているから、
こんな呑気なことを言えているのも、また事実。
ただ、あの労働時間が、絶対条件ではないが、
所謂労働基準に当て嵌めてもいけない気もしている。
こんな事を言うと、傷つく方もおられるので、
馬鹿なタナカということでお許し願いたいが、
同級生の死の傍で、研修医時代を過ごした僕は、
あの日あの時の真実が、今のスーパーローテーションに、
反映していないことだけは、いつか何処かで話したい。
今日の研修医くんは、僕に話していた。
人の命を預かる医療に関わる者の責任として、
労働基準に当て嵌める仕事ではないと考えています。
若い次世代の医療を担う若者たちは、
コロナ禍という理不尽の中にあって、
しっかりと医療を学んでいるようだ。
僕もまだまだ負けてらんない。
彼らとともに地域医療に邁進したい。
最近イチオシのこの曲。
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