先生の笑ってるお顔がとっても素敵ね。
僕、訪問させていただいてよろしいか?
はい、どうぞよろしくお願いします。
独居の80台の女性。肺高血圧で終末期。
年上のご主人は、認知症で施設で暮らす。
家族の誰のこともわからないけれど、
妻の彼女のことだけはわかるようで、
タクシーで一人療養病院に逢いに行くと、
お顔を見たとたん笑顔になられるそうだ。
先生、私ね、日々のお行いが良くなかったから、
きっと天国には行けないのだけどね、それでも、
主人がこの世から旅立つまでは、この世に居て、
主人を天国に送ってあげたかったの。
でもね、今回のね、肺の高血圧って病気でね、
どうやら私が先になりそうじゃない。だからね、
主人のことね、病院の婦長さんと先生にね、
その時はくれぐれもよろしくお願いしますって、
伝えてきてあるの。私ね、家に人が沢山来るのは、
やっぱり嫌なんだけどね、心配してくれる息子と、
先生のその笑顔に免じて訪問してもらうことにするわ。
呼吸疾患や心疾患の内部障害の患者さんは、
独居で高齢な方が多い。ご本人が教えてくれた。
先生、長い間生きてきたんだから、
肺や心臓だって、ガタが来るわよね。
彼女は、目が覚めたら、終わりが来てて欲しいそうだ。
心臓リハビリや呼吸リハビリや終末期リハが必要になる。
僕らの『ザイタク』の腕の見せ所。早速、ご一緒頂く、
訪問看護ステーションの看護師さんと連携方法を確認した。
玄関まで送ってくれた彼女のお顔は、
輝く月のように、美しく優しかった。
誰かのためになりたい 誰かのために生きたい
あなたに出逢ったから 生まれ変われたんだ
良かったら聴いてください。
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