いよいよが近い時、人は集まる。
愛溢れるこのご家族は本当に素敵だ。
抗がん剤の止め時を間違っていなかった。
だから、この時間が手に入る。穏やかだ。
そして、彼女が産み育てた娘さんたちが、
遠くから集まりお孫さんを連れて来てくれた。
彼女を囲んで見守るお孫さんたちに、
彼女のご主人が諭すように話された。
人は絶対に死ぬ。だからよおく見とくんだよ。
この国の『死』の文化は、
豊かで、美しく、優しい。
そして、まさに尊く厳かだ。
僕ら医療者は決して忘れてはいけない。
人の死は、本来、尊く厳かであることを。
みんな、よくお祖母ちゃんを見ておくんだよ。
昔はこうして、みんなで大切な人を見送ってたんだ。
彼女と50年一緒だったご主人が、
彼女が大切に育てた娘さんたちの子供らに、
彼女と一緒に伝える大切な『死』の言葉。
ご家族のこの大切な時間に、
立ち会わせて頂き心から感謝です。
先生、先週、私が駆け付けた時、
ママがこんな風に言ってたんです。
みんなに囲まれてこんなにも幸せでいいのかしら。
本当はもう一週間、早く逝く予定だったのよ。
でも、こうしてみんなが集まって逢えることが出来て、
こんな素敵な時間が手に入ったの。神様のプレゼントね。
優しいママの手を握りながら、
優しい娘さんがとっても素敵なお話を、
教えてくれた。ありがとうございます。
久しぶりにこの曲が聴きたくなった。
良かったら聴いてください。
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