コミュニティーマインド。これが僕の次の10年での挑戦だ。

先生、昨日ね、先生とこの保健師さん、

今日か明日やで。って言うからね、

昨日の夜だけは泊まっとったんよ。

ほんでね、深夜の三時くらいから

大きなイビキみたいな息してたから

よお寝てる思うてね、そっちのソファで、

寝てたんやけど、イビキせんよおなってね、

声かけてみたら、息してなくて、先生にね、

さっきお電話したんですよ。

 

多分まだ心臓動いてますよ。えっと、

ちょっと待ってくださいね。

(聴診中)、、、、、、!!!

あ~やっぱり、そうですね。

まだ心臓、打ってます。聴きます?

 

はい、、、(聴診中)、、、、!!!

あ!時々、ドク!ドクッ!ってします。

あ~これが最後の音なんですね。

呼吸止まっても心臓動くんですね。

 

もう少し心臓止まるまでの間に、

うちのみどり看護師さんと一緒に

お身体綺麗にしましょうかね。

ちょっと電話して呼びますから、

その間に僕、死亡診断書書きますね。

 

 

お一人暮らしの100歳前の彼女。

彼女とお付き合いが始まったのは、

ちょうどコロナが始まった頃で、

もう5年くらいのお付き合いになる。

 

お一人暮らしだったが、ちゃんと最後の日まで、

お一人暮らしのままで、天寿を全う出来た。

 

 

この5年間の間には、ちゃんと、

入院治療で治療した時もあった。

 

胆嚢炎があった時、黄疸の症状と熱発。

ご本人、近くに住む息子さんご家族、そして、

関わる素敵なケアマネさんとヘルパーさん、

訪問リハビリの理学療法士、訪問看護師、

うちの保健師、そして、僕で、ちゃんと、

人生会議をした。短期入院で抗生剤治療のみ。

入院での治療方針にまで、ご本人の意思を尊重し、

病院治療に対し働きかけ、地域医療連携室と協働し、

解熱した際には、速やかに、お一人暮らしに戻ること。

これを調整した上での入院加療も、5年の間に経験した。

 

また、急変時、つまり、息が止まっている時。

この時は全て、タナカに連絡が入るように、

関わるみんなでちゃんと決め練習して準備した。

その電話も、いつもかけあうことで、急変時に、

みんなが動じないように、しっかりと練習してきた。

 

 

こうして、今朝、とても穏やかに、

その時を迎えることができた。

まさに、羨ましい孤独死だった。

 

お着替えが終わり、息子さんともう一度聴診。

 

(息子さん聴診中)、、、先生、ありがとうございます。

母の心臓は、もう静かになってます。止まったんですね。

 

息子さんと、確認した時刻を確認し、

死亡診断書に、死亡時刻を記載した。

 

羨ましい孤独死は、どの場所だって叶えられる。

 

もしかしたら、

都会の医療資源の多い所の方が、

結局、難しいのかもしれない。

 

田舎か都会かわからんようなここ三田だって、

ちゃんとした、羨ましい孤独死が出来る。

 

きっと、コミュニティーがなくなっても、

コミュニティーマインドがそこにあればいい。

 

みんなで繋がっていこう。

今日のザイタク看取りが、

僕の次の10年での挑戦、道標。

今日、アヤコさんが示してくれた。

 

 

天晴れ大往生。ザイタク万歳!!!

今日もザイタクは素晴らしかった。

関わって頂いた全ての皆さまに感謝です。

 

 

 

答えが既にある問いなんかに、

用などはない。「よーい、はじめ」

 

良かったら聴いてください。

 

 

 

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