99歳。身の回りの事は、ほぼご自身で。
最後の時を家で迎えたいと、しっかりと、
いついかなる時も、ご家族に話される彼女。
今までは、どんなことがあっても、
おっきな病院受診を拒み続けた99年。
100歳は家で迎え、お迎えが来るはずだった。

その夜、おトイレに行こうとしたのか、それとも、
台所に行ってお水が飲みたかったのか、はたまた、
タンスの中のシャツとパンツのお着替えだったのか、
ただただ、夜中に目を覚まし外を眺めたかったのか、
それがどれであるかは、ハッキリとはわからないが、
起きたら右の手首が腫れていた。それほど痛みは無かった。
ご家族は湿布を貼って、翌々日の訪問診療を待ちたかった。

で、腫れた日は訪問前日でデイサービスのご利用日。
デイサービスに着いた時、右手首の腫れに気が付いた、
心優しいデイの看護師さんは、早速、病院受診を勧め、
そして、レントゲン写真で、折れてるか、折れてないか、
ちゃんと調べるように、ご家族に、それも、お嫁さんに話された。

ここで、想像して欲しい。
どうなったと思いますか?
そこに検査があったり、
そこに意見があったり、
そこに医療者が居たり、
そこにお薬があったり、
そこにワクチンがあったり、
そこに他の人の正義があったり、
、、、、
とまあ、自身ではコントロールできないことが、
周りにあって、自分自身の意思と反することが、
勝手に動き出した時、どうなるだろう?
99歳の彼女は、病院でレントゲンを撮り、
右手関節骨折の診断を受け、血液検査の結果、
手術は困難であり、保存的療法、つまり、
原則通り2関節固定で、ギプス状態となった。
右上肢の6割くらいが分厚いギプスで覆われ、
ちっちゃな体は、ギプスの重さで動きにくく、
右側へ傾きながら、家の生活の再開となった。
右の手首の痛みは、どうかと言うと、
痛み止め内服でコントロールできている。
さて、皆さん、どうでしょう?
ここまでくれば、伝わりますか?
まだ駄目でしょうか?
ギプスも十分に医療です。
そう、医療依存度が上がる。
↓
家での生活が困難となる。
↓
病院・施設にお世話になる。
↓
帰ってくるタイミングがなくなる。
彼女のリビングウィルを守るために、
最初の医療を拒否することは出来なかったか?
皆さんのご意見を聞いてみたい。

地域全体で考える文化があれば、
地域全体が繫がっていたのなら、
このギプスを、彼女の意思に合わせ、
コントロールできたのかもしれない。
数日検査入院して、今回が人生初めての入院で、
その事に非常にショックを受け、帰ってこられた。
着いてすぐベッドに転がり込んだ彼女は、
「ありがとう、、ありがとう、、やっと、、
やっと、、ここや、ここ、嬉しい。ありがとう、、
もう帰れんかもって、怖かった、、、ありがとう、、」
どれが正解なのだろう。
皆さんと考えてみたい。
どうぞよろしくお願いします。
良かったら聴いてください。
毎日読んでいただき感謝申し上げます。
良かったら、2つ共に、一日一回、
クリック!!!よろしくお願いします。
たなかホームケアクリニックYOUTUBEチャンネル登録よろしくお願いします。