遠く遠く離れていても。

深夜の患者さんからのお電話は、難しい。

 

来て欲しいのか、それとも、不安だけなのか、

はたまた、なにか別のご希望があるのか、

お付き合いが短ければ短いほど、その声で、

その雰囲気で、全部を理解するのは難しい。

 

ファーストコールを取り続け16年。

お付き合いして日が浅い方からの電話は、

経験を積んだ今でも、やっぱり難しい。

 

 

週末の命も心配であるとの事で、ご依頼のあった患者さん。

週末週初めに、遠い異国で暮らす娘さん達も緊急帰国され、

ご家族全員がお父さん大好きで、ご家族全員を大好きなお父さんと、

最後の大切な時間を過ごされた。

 

今日に日が変わった深夜、奥様からお電話があった。

「先生、このままで、イイんでしょうか?」

下顎呼吸が始まり、四肢末梢が閉じてきているご様子。

いよいよが近いこと。ポジショニングは側臥位を中心に。

これらをお電話でお伝えし、様子を見ていきましょうって、

なったんだけれども、、、その時、寝ころんでたソファ、

掛かっていた「壮章治癒」スタッフタオルが目に入る。

~あなたの心の傷を癒します~のキャッチフレーズが、

頭の中に浮かんできて、慌てて飛び起き、往診へ。

 

 

「わ~先生、来てくれたんですね、ありがとうございます。」

 

ご家族が川の字になって、大好きなお父様を囲んで、

お休みになっているところへ、往診させていただいた。

 

そんな大切な時間にもかかわらず、僕を迎え入れてくれた。

ご家族の皆さんは、大好きな歌をかけ、泣きながら、笑いながら、

何度もお父さんの手を握り、声をかけておられた。とっても素敵だった。

 

相談所に戻り待機しているとお電話があった。

「先生、来てください。そろそろ止まりそう。」

駆け付けて聴診して、いつも通りみんなで心音を聴いて、

止まりゆく大切な時間、マッキーを聴きながら、

ゆっくりとお別れした。何が正解かはわからないけれど、

こうしてご家族が遠くから集まり、大切なお父様を送られたこと、

素晴らしいことだなあって、思った。

 

このザイタク文化の大切なことは、

変わっていくこと、変わらずにいること。

今日もザイタクは学びだった。合掌。

 

遠く遠く離れていても。

マッキーのこの歌が今日は聴きたくなった。

良かったら聴いてください。

 

 

 

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