医療依存度を増やし続けた結果。

医療依存度を増やせば増やすほど、在宅医療は儲けられる仕組みだ。

そして、医療依存度を増やすと、三角形でなく、台形の形になって、

介護依存度も、増え儲けがでる。当然だが、医療と介護は連動する。

 

そんな儲け主義で魂を抜かれないよう、

医療依存度コントロールをしてきた。

 

 

 

医療依存度を極端に減らすことで、介護依存度が減り、

ザイタクが可能となると、今までは思っていたのだが、

最近はそうもいかなくなってきた。

 

 

 

誰かれなくこんな話を良く聞くようになった。

 

先生、在宅、在宅、言うけれど、それを支えるヘルパーさんが、

全然おらへんのですよ。だから、田舎では、暮らしもままならん。

最近では、人手がないから、もう終わり近くても、言葉が通じなくても、

外人さんも、ちゃんと勉強してるんやから、それぐらい我慢してもらわんと、

ちゃんと、しんどくても、言葉で、頼んでもらわんと、働き手ないんやし、

家になんて、帰ってこれんのです。お一人様は、家はもう無理ですよ。

 

 

 

70台男性。肺がん終末期。お一人様ザイタクが始まった時、

医療依存度をとことん減らして、だんだんと枯れてこられた。

三角形になってるから、介護依存度も必要最小限であるから、

このまま最後までお一人様ザイタクが上手くいくと思ってた。

 

 

彼の暮らしてきた人生では、外国の方との結婚歴もあって、

その方との馴れ初めを聞いたら、嬉しそうに話されていた。

 

先生な、中国人の妻やったんや。気立てのいい可愛い子やった。

田舎のな、キャバクラで知りおうてな、30歳も年下やろ、

そりゃあな、ええ思いもさせてもろた。あいつな、5年でな、

国籍手に入るやろ、ちゃっかりとな5年ワシの側におってな、

それですぐ出ていってしもうたわ。まあ、全部ワシの責任やな。

今はこうしてな、一人や。鹿やタヌキくらいやな、側におるんわ。

夜になるとそこの縁側から覗いとってな、まだ生きとるか?って。

まああとはな、一人甘えられるんわな、姉だけや。感謝しとる。

 

ここから少し話が、あまり良くない方へ進んで行った。

 

それやからな、ヘルパーさんもな、外人バッカやけどな、

一度は愛した妻もな、中国人でな、よお働いてたしな。

大目に見て、言葉があんまり通じんでもな、我慢してたんや。

 

でもな、身体が思うようにならん日も出てきてな、今、そんな時な、

やっぱりな、日本語、この国のな、、、わかるやろ、言葉にせんでも、

わかってえな、、、死にかけとるんやで、ワシもあと少ない時間やで。

 

 

彼の介護プランは、確かに食事の準備、掃除、等々、家事援助が主。

お一人様なのを考慮して、24時間で、動く仕組みを利用されている。

 

この時代だから、それもしょうがないのかもしれないが、

余命幾ばくも無いこの時期においても、介護プランを、

しっかり口にしないと反映されず、介護されないらしい。

 

 

先生もうな、家より病院の方がな、ビックリやけど言葉通じる。

言葉なくてもわかってもらえる。もうなあ、、しゃあないし、

入院させてえなあ、、、病院の方がましやわ、、

気持ちが通じないことほどしんどいことないで。

 

 

 

ここまで話されて、もぞもぞし始めた彼。

先生、出てもうたわ。どないしよ、、、

先っぽをぎゅっと握った手の周りから、

黄色のシミがじわじわ広がって、、、

 

先生と話しとったらな、気持ちが楽になってな、

朝から出てなかったんやけどな、よお出たわ((笑))。

 

入院の段取りの為にそこに来てたお姉さんと一緒に、

オムツ交換して、おチンチンを拭いて、綺麗にした。

 

下の世話までしてくれる先生が居って、ホンマ良かった。

 

気持ちがやっと通じたことで、安心されたのか、びしょ濡れだった。

医療者がちゃんと介護してくれる病院が一番って、今は思われている。

オムツ交換得意な僕で良かったような良くなかったような((泣))。

 

 

在宅医療は、今、施設在宅へ向かっている。

そのあおりを受けいわゆる家まで管理管理に。

そうなると、手数が必要だ。となってきて、、、

 

もしかしたら、医療も介護も、ない方が、

在宅は、上手くいくのじゃないだろうか。

 

彼の最後の大切な時間がどうか穏やかでありますように。

 

 

 

分かり合えるほど愛おしくて

それでも分かりきれなくて

 

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