お酒と女と借金でボロボロだった。
今日まで大切な家族に甘え続けた。
大切な一人息子さんにも愛想をつかされた。
奥様は彼のお世話をそれでも止めなかった。

先生、やっとやっと、、、先が見えたんです。
だから、あと少し、、この人を看てやりたい。
ここで、人生を終えさせてやりたいんです。
息子にはあきれられました、、オヤジは知らん、
オカンのことは別やから僕に甘えてや。って。
その息子さんだってこうなってても、ちゃんと、
たまに帰ってきて、お父様に挨拶されるそうだ。
オヤジただいま、じゃあ、また来るわな。と。

60代、アルコール依存症でアルコール性認知症。
肝不全で末期状態。病院の先生から緊急のご依頼。
今日まで必死に、ご家族で生きてこられたのが、すぐわかった。
玄関の下駄箱の上に飾られてる息子さんが赤ん坊の頃のご家族写真。
その玄関に寝転ぶ彼の横に往診鞄を置き、座って、お話しを始めた。
彼にお酒飲んだらええよ。って伝えると、お酒飲んでええんか?ありがとう。ありがと。
満面の笑みでお返事があり、やっと、ゼリーを口にし始めてくれた。ひとつ召し上がられた。

玄関から畳の上の布団へ掛け布団に包みみんなで運んだ。
穏やかに寝始めたので、奥様も涙目で笑顔になったので、
また来ますねと言って家を出た。全ては愛だな。って思った。
どうか彼と彼のご家族が最期まで穏やかに過ごせますように。
さあ、ここでもザイタクが始まった。
しっかり自分自身を整えて臨みたい。
良かったら聴いてください。
毎日読んでいただき感謝申し上げます。
良かったら、2つ共に、一日一回、
クリック!!!よろしくお願いします。
たなかホームケアクリニックYOUTUBEチャンネル登録よろしくお願いします。