神様、あっちから見てるんやろうな。
そこのカーテンのな、そこのとこな、
山と谷に折れとるとこ、波みたいやろ。
その波がな、見えてたんや。そこでな。
チャリンチャリンと、残った小銭でな、
自販機な、タバコの自販機があってな、
汽車待ってる時やと思うねん、切符もな、
買って持っとるのに乗せてくれへんねん、、
そこの駅員かな、、分からんけどアカンって。
それで買うたタバコ吸おうと思ったんやけどな、
全然吸えへんのや。タバコ湿気とったんやろか。
そこでなアンタ、先生が来てな、目が覚めたんや。
目が覚めてからな、お薬でな今度はぐっすり寝てな、
目覚めて、ほんで横見たら、いつものコイツがおってな、
やっぱり退屈過ぎるわけや、長く見過ぎたやろ((笑))。
タバコは、三日前に、もう最後やから頼む、
言うたさかいに、一応銜えさせたったやろ。
先生、この人それももう忘れてしもてるわ。
先生が4時に来てくれてから、お薬飲んで、
良く寝れて、私も、横で良く寝れて、それで、
こんな可笑しな話するんです((笑))。
先生な、汽車やったんやろか?舟やったんやろか?
駅員か船頭がな、ホンマ意地悪しよってな乗れんかった。
お父さん、それな、三途の川の渡し舟やで、きっと。
あ~そおうか、そうか。なんで乗せてくれんかったんや?
神様がな、まだそっちでやり残しあるやろ、せやさかいにな、
そっちでちゃんとやってから、ここに来い!ってことやで。
目が覚めてから、ホンマやることなくて、
こんなに退屈やのに何したらええんや?
お母さんに、大好きや、ありがとう。って、
ちゃんと言ってへんから、乗せてくれんかったやで。
なんでや、そんなもん恥ずかしいやないか。
もう次の患者さんあるから、はよここ出て帰るし、
僕が帰った後、手繋いで、チューでもなんでも、
ちゃんとしときや。ありがとう。って言うんやで!
今度は、その舟見えたら乗せてもらえるようにな。
そう言って、部屋を出る時、お父さんは僕に、
お~任せとけ!っていう笑顔で敬礼されていた。

緩和ケアはスピードとタイミング。
4時の往診が有ったからこそのこの会話。
こんなザイタクが僕は嬉しくて楽しくて。
彼と奥さんのザイタクが明るく見えている。
もうしばらくあるだろう彼の人生が、
最期まで穏やかに大切な時間となるよう、
僕らはしっかりと、24時間走り続けたい。
いよいよ駄目ならくたばるだけ、それだけさ。
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