先生、あのね、、私ね、あと5年、
どうしても生きないといけないの。
5年。あと5年生きないといけない。
そうなんですね、、、5年かあ、、。

そんな会話をして傍で黙って待ってると、
彼女は母として6つのミッションがあると、
いつも決まって徐にその話しを始められる。
同世代の彼女は、3人の娘さんの母親だ。
娘さん達に、母として伝えておきたいこと。
見せてもらってないけど、6つのミッション、
ノートにちゃんと、大切に書いてあるそうだ。

在宅ホスピスはお薬合わせだけではないのだが、
もちろんのこと、お薬をしっかりと合わせると、
つまり、症状緩和することで暮らしは激変する。
上手くいっている時はそのミッションが、
くっきり、ハッキリ、見えて来るそうだ。
上手くいっていなくて『死』が見える時は、
残していく3人の娘さんとの楽しい想い出が、
走馬灯のように脳裏に浮かんでくるそうだ。
そして、傍にいる娘さん達と涙を流される。

ここ数日間、いろいろな転機を迎えておられる。
頼りにしていた化学療法も継続は難しくなった。
それでも彼女らは、症状緩和の在宅ホスピスに、
希望の光を見出し、チャレンジしてくれている。
先生、化学療法は終わったけど、私ね、5年は、
もちろん生きるつもりなの。で、今晩の夕食の支度、
家族みんなに、そんなんせんとき!休んどき!って、
言われるんやけど、やっぱり、炒め物くらいは、
家族に作ってあげたくて、、でね、、先生、、、
夕食の支度が出来るくらいに、症状緩和のお薬、
ちゃんと合わせて頂戴ね。眠いばっかりはダメ。
みんなが心配するし炒め物出来なくなるじゃない。
それとね、今週は、どうしても淡路島家族旅行、、
行きたいのよ。娘からのプレゼントなんだから。

化学療法にはもちろん止め時がある。だけど、
人生はそこでは終わらない。在宅ホスピスは、
その先の夢を見る為に、その先にちゃんとある。
訪問看護ステーションの看護師さん達は、
今日も在宅ホスピスの症状緩和を、共にして、
彼女と彼女のご家族の人生を支えてくれている。
今日、やっとだけど、どうにかお薬があってきた。
訪問看護ステーション看護師さん達の献身に感謝だ。
6つのミッションを夢見て、まずは、今週のご家族旅行。
天気も良く晴れてたらいいなあ。空も海も綺麗に見えて。
彼女と彼女のご家族が、どうか穏やかでありますように。
そしてずっとこの先も青い夢を描いていくのさ
そしてずっとこの先も同じ空をみてゆくのさ
良かったら聴いてください。
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