『あるがままに』を支える医療

『ザイタク』医療は、暮らしを支える医療。

一番マッチするのは、認知症の方の診療だ。

 

 

僕らは、生活がままならなくなってきた時、

お家に出かけてってお話をゆっくり伺える。

 

ままならなくなった暮らしを立て直しつつ、

壊れかけそうなご家族の暮らしも支えたい。

 

生活がままならなくなってきた認知症の方の、

訪問診療の依頼が、最近やっと、増えてきた。

 

『ザイタク』医療を知って頂きつつあるからだ。

 

 

 

認知症の方の通院介助は、本当に大変だ。

診察に出かける為に余所行きのカッコをして、

自分自身を偽って、医者の前に立とうとする。

 

その医者に自分は「認知症」ではないんだと、

どうしても証明してもらいたくて、、、、、

あの時の母がそうだった。レビー小体型認知症。

 

母も父も、そして弟も受け入れられなかった。

おそらく僕も、母の認知症を否定したかった。

 

自分勝手に自分で抱え、自分だけが解決できると、

母が居るべきコミュニティから遠ざけたのかも、、

 

今もう一度、母と再会できたとしても、同じかもしれない。

僕の中に認知症に対する偏見が、まだあるのだろう、、、、

 

いつの日かその偏見を取り除きたい。これが正直なとこ。

そして、そんな気持ちで『ザイタク』医療を続けている。

 

 

 

在宅医療のご依頼があり、『ザイタク』が始まって2カ月。

 

アルコール性認知症で84歳の彼。高血圧があるってことで、

近くの外来診療だけのお医者さんに通っておられたのだが、

 

高齢の奥さま、通院介助も限界になってこられ、というのも、

朝からウイスキーの瓶が空く本気のお酒好き、暴力は無いけど、

ゴロゴロしては、床に寝込んでしまって、通院どころでない。

食も細くなって、奥さまの心も心細くなって、いつの間にやら、

二人の眼も吊り上がり、通い手伝う娘さん達も悲壮感の中だった。

 

地域のケアマネさんが、そんな時、『ザイタク』のご依頼を。

週一回の訪問を重ねるうちに、髭モジャの彼、僕に心少しずつ、

開かれ、今日は冗談まで飛び出してきた。ありがたい。

 

お父さん、遅くなりました。どうですか、調子は?

今日は、可愛いヘルパーさんとお風呂だったんですね。

え?髭?僕と同じの髭⁈キレイに剃ったんですね❣❣

男前ですやん。心臓の音、ちょっと聞かせて下さい。

お~~~良い音です。これなら、100歳まで大丈夫ですね。

 

せんせいな、、ワしはな、、ひゃく、、ひゃくにじゅう、や。

ほっほっほっ、、百二十、百二十まで行きますよ~~~~。

 

隣で聞いておられた奥さま、そんなことされたら私が、

干上がってしまいますわ。って、困ったような、でも、

穏やかな笑顔で応じられた。2ヵ月で笑顔が優しくなった。

 

その笑顔を彼眺めながら、ジョークジョークって嬉しそう。

 

先生、ありがとうございます。みなさん命の恩人です。

ケアマネさんと、ヘルパーさんと、もちろん、先生も。

こうして在宅医療ってのに出逢えてホント良かったです。

 

 

 

『ザイタク』医療は、暮らしを支える医療。

一番大切なことは、『あるがままに』だ。

 

 

良かったら聴いてください。

 

 

 

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