肺がんで小細胞がん。80歳台男性。
こう聞いただけで、予後不良だと、
考えてしまう医療者は多いだろう。
当事者の彼は今日こう話してくれた。
先生な、俺な、医者がやで先にな、
治療の選択をな勝手に狭めるんは、
ちょっとちゃう思うねん。どない?
あの若い医者な、ええとこもな、
あるんやけどな、こう言ったんや。
もうな平均寿命生きてるんやから、
無理せんといたらどうや化学療法。
小細胞がんやし、効くか効かんか、
ぶっちゃけわからんからどうする?
って、説明しよるんやで、、、、
タナカ先生どう思う?これ聴いて。
若い先生そう説明しよったんですね。
お父さんは、どない思たんですか?
医者としてより人として。やろ、まずは。
俺の気持ちなあの先生聴いてくれんのや。
そこから一時間以上、
自分自身の生き様を話された。
先日亡くなったジャンボ尾崎。
彼の生き様と自分を重ねながら、
時に笑ったり涙しながら、
時に感情を昂らせながら、
ずっとご自身の話をされた。
抗がん剤の止め時も話された。
放射線治療の相談も話された。
人として成熟した医者に、
逢ってみたいからという理由で、
セカンドオピニオンについても。
今日は年末。
あっちからこっちから、電話も多く、
彼の話を何度も中断しながらだったが、
1時間話された後、笑顔で彼は仰った。
先生、今日はホンマよお話聴いてもらったわ。
気持ち楽になったわ。若い先生にも悪いから、
文句言わんともう少し治療頑張って受けるわ。
今日はありがとな、おおきに。先生良い年を。
今日は、僕も、穏やかだった。
彼の話を良く聴けた気もする。
電話の先の訪問看護師さん達が、
あっちでもこっちでも安定して、
在宅患者さんを支えてくれていた。
有難かった。やっぱりザイタク医療は、チーム力。
今年は、こんなにも素晴らしい地域が出来てきた。
ここだけの話さすがに一時間正座は厳しかった。
玄関まで伝い歩きしたのは内緒です((笑))。
医者としてより人として。
人生の大先輩に、
また大切なことを教えてもらった。
ザイタク医療は、やはり双方向。
来年も大切に丁寧に挑戦しよう。
良かったら聴いてください。
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