一人暮らしになると家では難しいと、
「誰かが」、言うのをよく耳にする。
ご主人は喉の癌で、時々血が出る。
口数が少なく、あまり話されない。
だけど、家で気ままに過ごしたい。
彼は大好きな犬と寝て起きて過ごす。奥さんは家計を支え、
毎日早朝から仕事に出かけ、夕方遅くに帰って来られる。
日中のほとんどをワンちゃんと彼だけで気ままに過ごす。
咽頭痛の症状コントロールのための医療用麻薬の薬も、
飲んだり飲まなかったり。日本酒と煙草は欠かさない。
お風呂も、フラフラしながら、一人気ままに入られる。
訪問看護師の関わり方は、状態に応じて、濃厚に出来る。
在宅医療の仕組みを、ちゃんと知って、利用すれば、
一人で暮らすことは、望むなら、問題など何もない。
そこに、ビジネスじゃないまともな医療者が居れば、なお良い。
奥さんは病院からの情報提供の印象とは違った。
ご主人をお家で最期まで暮らさせてあげたいが、
大出血や激しい痛みや「死」が怖いと話された。
今日、早朝にお電話があった。
先生、いつもの主人の息の仕方が違うんです。
だから、今日だけはお仕事お休みにしました。
だけど、やっぱり、不安なんです。怖いです。
今から看護師行かせますね。僕も準備しますね。
いつも通り集まった息子さん達と一緒に、
ご主人の心臓の音を聴き、お別れをした。
大出血も激しい痛みも全く無く、
穏やかな笑顔で眠っておられた。
先生、主人、笑ってるみたいで、
今にもまた起きてきそうですね。
ここで看てあげれて、良かった。
お一人暮らしのザイタクも、
「誰かが」居るから大丈夫。
「誰かが」泣いてたら、抱きしめよう、それだけでいい。
「誰かが」倒れたら、起こせばいい、それだけでいい。
今日も、双方向の『ザイタク』は、
患者さんや市民さんのものだった。
今日もありがとうございました。
良かったら聴いてください。
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