延命治療と抗がん剤

延命治療について、『非開始と中止』で前回書いた。

今朝の神戸新聞でも、一面で、延命治療についてのアンケート結果が載っていた。

 

人生会議のポスターの記事や、

延命治療についてどうすべきかの記事を見ると、

『人生の最終段階に関すること』

一般市民の間で、かなり、注目が集まっているように感じる。

 

今こそ、医療者任せにすることなく、

患者さんや市民さんが自分たちで考える時だと思う。

 

自分たちで、自分たちのさいごの過ごし方を、考え決める。

 

これこそが、

人生100年時代であり、

多死社会である、

今を生きる私達の、

取り組まなければいけないことだ。

 

この取り組みは、

きっと良い意味でのレガシーとなるはず。

次世代のためになるはずだ。

 

そこで、今日は、抗がん剤について。

 

抗がん剤のみでの根治は、現段階では困難である。

では、抗がん剤の最大の目的はなにか? 『延命』だ。

つまり、抗がん剤も、延命治療なのだ。

というわけで、抗がん剤にも『非開始と中止』が、存在している。

 

もし延命効果が得られなくなった時は、すぐに中止するべきである。

延命効果が無くなれば、その逆が起こる。

延命の反対語は、落命。命を落とすこと、になる。

 

抗がん剤は絶対に止め時がやってくる。

命を落とすまですることはない。

命を大切にして欲しい。せっかくの命だ。

 

延命で得られた(抗がん剤で得られた)大切な時間は、

有効に使って欲しい、周りの家族や、仲間や、社会のために。

差し出がましい事を言って申し訳ないが、本当にそう思っている。

 

せっかくの手に入った命。手に入った大切な時間。

周りの人に使ってあげて欲しい。

抗がん剤の実験台になる必要は、決してない。

 

自分のために、周りの人のために、大切な人のために、

せっかく手に入れた命を使って欲しい。

 

これ以上続けると、

熱くなりすぎるので、今日はここまで。

ありがとうございます。

 

 

 

 

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