リハビリ入院では、退院後の家屋状況について、たいてい聞かれる。
病院から近い場合には、リハビリ入院中に、
退院前訪問指導(ホームエバリュエーション)なるものも、
リハビリ科医師や療法士さんらによって行われる。
自宅に退院して、生活がより安全にできるように、
家屋の状況を多職種で評価し、生活指導してくれるのである。
「訓練のセンセイに家の図面持ってきてって言われたわ。
泥棒するんとちゃう?覗かれてる気がするし、なんか、嫌やわ」
チャウチャウ、生活しやすい方法を教えてくれるんやで。
「どこの家?自宅。。。無理無理。まだ帰るつもりないわよ」
練習の内容を、決めるためやから。自宅に帰る準備のためやから。
「掃除もできてへんし、玄関の階段も急やわ。
今まで寝てた部屋は、2階やけど上がられへん。
トイレはこの前の地震の後で、水漏れしてるって言うし、、、」
自宅に帰ることを想像し始めるだけで、
いろいろな問題があることが頭に浮かんでくるようだ。
まずは、第一歩。ここからはじまる。
家の改装をする必要があるかは、リハビリ次第であり、
身体機能の変化・改善によって変わってくる。
タナカは、昔にリハビリ医を、少しばかりやっていたので、
こういったことを全て抱え込んでしまい、
自分一人で考えていくようになってしまった・・・。
今後の身体機能の改善も含め総合的に考え、
母の、まず帰る場所を、自宅近くのバリアフリーの別宅とし、
そこでの生活再建を、目標とした。
結局、ひとり暮らしの父親の様子を見がてら、
大阪と三田を何度も往復することになっていく。
別宅の大掃除やらダスキンやら実家のトイレ水漏れ改修やら。
どの作業も、本職ザイタク医の血が騒ぎ、
母の在宅復帰準備に没頭していくと同時に、
本業がおろそかになっていった。と思う。
母の生活再建とタナカの介護離職は反比例すると、
自分に言い聞かせながら必死だったことが思い出される。
この頃には、ますます他人の話に耳をかさなくなっていった。
お~い、タナカ、どこに向かってるんだ~、って感じ。
つづく。
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