つづき⑧『介護離職』

リハビリ入院では、退院後の家屋状況について、たいてい聞かれる。

病院から近い場合には、リハビリ入院中に、

退院前訪問指導(ホームエバリュエーション)なるものも、

リハビリ科医師や療法士さんらによって行われる。

自宅に退院して、生活がより安全にできるように、

家屋の状況を多職種で評価し、生活指導してくれるのである。

 

「訓練のセンセイに家の図面持ってきてって言われたわ。

泥棒するんとちゃう?覗かれてる気がするし、なんか、嫌やわ」

チャウチャウ、生活しやすい方法を教えてくれるんやで。

 

「どこの家?自宅。。。無理無理。まだ帰るつもりないわよ」

練習の内容を、決めるためやから。自宅に帰る準備のためやから。

 

「掃除もできてへんし、玄関の階段も急やわ。

今まで寝てた部屋は、2階やけど上がられへん。

トイレはこの前の地震の後で、水漏れしてるって言うし、、、」

 

自宅に帰ることを想像し始めるだけで、

いろいろな問題があることが頭に浮かんでくるようだ。

まずは、第一歩。ここからはじまる。

 

家の改装をする必要があるかは、リハビリ次第であり、

身体機能の変化・改善によって変わってくる。

 

タナカは、昔にリハビリ医を、少しばかりやっていたので、

こういったことを全て抱え込んでしまい、

自分一人で考えていくようになってしまった・・・。

 

今後の身体機能の改善も含め総合的に考え、

母の、まず帰る場所を、自宅近くのバリアフリーの別宅とし、

そこでの生活再建を、目標とした。

 

結局、ひとり暮らしの父親の様子を見がてら、

大阪と三田を何度も往復することになっていく。

別宅の大掃除やらダスキンやら実家のトイレ水漏れ改修やら。

どの作業も、本職ザイタク医の血が騒ぎ、

母の在宅復帰準備に没頭していくと同時に、

本業がおろそかになっていった。と思う。

 

母の生活再建とタナカの介護離職は反比例すると、

自分に言い聞かせながら必死だったことが思い出される。

この頃には、ますます他人の話に耳をかさなくなっていった。

 

お~い、タナカ、どこに向かってるんだ~、って感じ。

 

つづく。

 

 

 

 

 

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